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窓際の誰もいない事務机に置かれた、閉じた報告書のフォルダーとペン。

規制 · 4分

南オーストラリア州、Sportsbetに32万5,000豪ドルの制裁金

窓際の誰もいない事務机に置かれた、閉じた報告書のフォルダーとペン。 · Bonusjungle illustration

南オーストラリア州のギャンブル規制当局は、州で賭けの対象として承認されていなかったeスポーツ、LIV Golf、UFC/MMA、ノベルティベットで住民から94万2,675件の賭けを受け付けたとして、Sportsbetに32万5,000豪ドルの制裁金を科し、戒告した。Sportsbetの認可は維持される。

南オーストラリア州のギャンブル規制当局は、当時州で賭けの対象として承認されていなかったイベントで住民から賭けを受け付けたとして、Sportsbetに32万5,000豪ドルの制裁金を科し、正式に戒告した。 南オーストラリア州の酒類・ギャンブル監督官(Liquor and Gambling Commissioner)で、同州消費者・事業サービス局(Consumer and Business Services、CBS)のトップを務めるBrett Humphrey氏が、2026年9月21日に命令に署名した。InDailyが10月20日に報じた。

命令の対象は、eスポーツ、LIV Golf、UFC/MMA、リアリティ番組や授賞式などのノベルティベットの4種類のマーケット。2023年4月17日から2024年9月15日までに、Sportsbetはこれらで南オーストラリア州の顧客から94万2,675件の賭けを受け付けた。eスポーツ、LIV Golf、UFC/MMAの賭けだけで、純収益(当選金を払った後に手元に残った額)は2,440,649.48豪ドルだった。

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制裁金の内訳

監督官は各カテゴリーを別々の懲戒事由として扱った。それぞれに戒告と制裁金が科された。

マーケット期間賭け件数賭け金総額制裁金
eスポーツ2023/4/17~2024/9/15385,238A$8,292,947.54A$100,000
UFC/MMA2023/4/17~2024/9/15540,664A$7,690,231.31A$100,000
LIV Golf2023/4/17~2024/9/1515,581A$229,070.50A$100,000
ノベルティベット2023/7/1~2023/10/231,192A$11,723.10A$25,000

10万豪ドルは、Gambling Administration Act 2019第39条(2)(b)(i)に基づき、監督官が他州の賭け事業者に1事由あたり科せる上限で、4件のうち3件は上限額となった。命令によると、ノベルティベットの制裁金が低いのは、その行為の規模が小さかったためで、賭け金1万1,723.10豪ドルからの収益は「必然的にわずか」だったという(当サイト訳)。制裁金は命令の送達から28日以内に支払わなければならない。

「approved contingencies」とは

Sportsbetは南オーストラリア州外に拠点を置き、2010年から持つ認可に基づいて州民からオンラインで賭けを受け付けている。Authorised Betting Operations Act 2000第40A条により、こうした事業者が賭けを受け付けられるのは、認可された競馬などのレースと「approved contingencies」に限られる。平たく言えば、監督官が賭けの対象としてふさわしいと判断したスポーツ、イベント、賭けの種類を公表した一覧のことだ。一覧に加える前に、監督官はイベントの公正さの基準や賭けの対象としての適切さなどを検討しなければならず、アマチュアスポーツや子どもだけが出場する大会は決して対象にならない。

Sportsbetが賭けを受け付けた時点で、4つのカテゴリーはいずれも一覧に載っていなかった。eスポーツはそもそも載せることができなかった。2016年の大臣指示が、コンピューターゲームへの賭けの承認を禁じているためだ。LIV Golfは2025年1月24日、UFC/MMAは2025年5月に承認されたが、いずれも命令の対象期間の後だ。ノベルティベットには、リアリティ番組のThe Masked SingerやThe Block、ARIA Awards、Triple J Hottest 100、Time誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」などが含まれていた。

Sportsbetの主張と監督官の判断

命令によると、Sportsbetは早い段階で違反を認めて謝罪した。同社は、違反は故意ではなく、これらのマーケットはすべてオーストラリアの他の州や準州では合法だったため、1つの州だけで停止するのは「大きなコンプライアンス上の課題」だったと説明した(当サイト訳)。その後、管轄ごとにマーケットをオン・オフできる仕組みを整えた。ノベルティベットについては、北部準州のノベルティベットに関する指針に照らして確認していたとし、「技術的な解決策を検討する間」同種のマーケットの提供を全国で停止している(当サイト訳)。

Sportsbetはまた、一覧に「国際大会」との記載があるため「明確さに欠ける」と主張した(当サイト訳)。監督官はこれを退け、この項目はオリンピックとコモンウェルスゲームズの金メダル数と総メダル数だけを対象とするとした。イベントが承認されえた、あるいは後に承認されたのだから違反は軽いという主張も退けた。命令は「問題は、判断が監督官の手から奪われたことにあり、Sportsbetが提供を選んだ商品の性質にあるのではない」としている(当サイト訳)。

Sportsbetは、戒告が釣り合いの取れた対応であり、制裁金を科す場合も4つのカテゴリーを1つの行為として扱うべきだと主張していた。監督官はいずれも退け、賭け1件ごとに事案として扱うこともおそらく可能で、その場合の上限は「まったく桁違い」になっていたと指摘した(当サイト訳)。一方で、Sportsbetの認可の停止、取り消し、条件変更は見送った。理由は「行為はすでにやみ、有効な管理体制が整い、Sportsbetは調査に協力し、自らの行為を謝罪しており、ほかに認可を保持するのにふさわしくないことを示すものは私の前に何もない」ためだという(当サイト訳)。

Sportsbetの広報担当者はInDailyに対し、同社は「決定を認め、受け入れる」と述べ(当サイト訳)、業務手順に管理策を加えたと説明した。法律上、事業者は決定の通知から30日以内にLicensing Court of South Australiaに見直しを申し立てることができる。

なぜ重要か

制裁金は収益に比べれば小さいが、それでも意味がある理由を命令ははっきり述べている。Sportsbetのような事業者は他州からプラットフォームを運営しているため、CBSは南オーストラリア州民にどのマーケットが提供されているかをリアルタイムで把握しにくい。承認イベントの一覧が主な歯止めであり、事業者自身が守らなければ機能しない。だからこそ監督官はSportsbetだけでなくほかのブックメーカーへの抑止を重視し、制裁は「事業を行ううえで許容できるコスト以上のもの」でなければならないとした(当サイト訳)。

32万5,000豪ドルでそれが達成できるかは、まだわからない。Flinders大学の法学講師はInDailyに、制裁は「控えめ」だが法律は「この件ではおそらく役割を果たしている」と述べつつ、「制裁が単なる事業コストにすぎないのではという疑問は常にある」とも指摘した(当サイト訳)。

オーストラリアでは賭けをめぐる取り締まりやルール変更が相次いでおり、ACMAによるDabbleへのBetStop関連の制裁、著名人を使った賭け広告に関するACMAの指針、北部準州のギャンブル被害防止法案に続く動きとなる。

18歳以上。ギャンブルには依存性があります。休みたいときは責任あるギャンブルのページをご覧ください。

出典