本文へ
大理石の庁舎の廊下にあるサイドテーブルに積まれた、封をした白い封筒。

規制 · 5分

米議員、賭博関連6社にVIPプログラムの説明を要求

大理石の庁舎の廊下にあるサイドテーブルに積まれた、封をした白い封筒。 · Bonusjungle illustration

リチャード・ブルーメンソール上院議員と、ポール・トンコ、バレリー・フーシー両下院議員が、BetMGM、Caesars、DraftKings、Fanatics、Kalshi、Polymarketに書簡を送った。VIP会員の数や収益、賭けを減らそうとする顧客への特典、販促の狙い撃ちへのAIの使用について、11月5日までの回答を求めている。

米議会の議員3人が、ベッティングと予測市場の6社に対し、VIPプログラムの説明を求めた。 10月22日、リチャード・ブルーメンソール上院議員(民主党、コネチカット州)と、ポール・トンコ下院議員(民主党、ニューヨーク州)、バレリー・フーシー下院議員(民主党、ノースカロライナ州)が、BetMGM、Caesars、DraftKings、Fanatics、Kalshi、Polymarketに書簡を送り、11月5日までに書面で回答するよう求めた。

The Philadelphia Inquirerによると、議員らは「搾取されたギャンブラーの度重なる証言や報道がはっきり示しているように、VIPプログラムは、賭け金を増やし続けることに結びついた報酬によって、ギャンブル業界で最も弱い立場にある顧客を借金と依存症に追い込んでいる」(当サイト訳)と書いた。

新しく追加されたカジノ

18歳以上・アフィリエイトリンク。紹介料を受け取る場合があります。

書簡が尋ねていること

SBC Americasによると、各社には次の点が問われている。

  • VIPプログラムや顧客ランク制度の会員数
  • 会員が加入前にどのように賭けや取引をしていたか
  • 顧客が加入資格を得る条件と、対象となる賭けや取引の内容
  • 賭けや取引を減らそうとした会員に限定の特典を提示したか。提示した場合はその内容と、会員の行動への影響
  • 顧客をつなぎ留めるため、スポーツ選手などの有名人の動画を送ったか
  • VIPプログラムがもたらす収益
  • VIP担当者が顧客に連絡して賭けを促しているか
  • 顧客の追跡や販促・特典の狙い撃ちにAIを使っているか。使っている場合はその方法

書簡はあくまで要請であり、召喚状ではない。それだけで各社に回答の法的義務が生じるわけではないが、期限と質問はすでに公になっている。

VIPプログラムが問題視される理由

VIPプログラムは、ベッティングサイトの上得意客を特別扱いする仕組みだ。顧客ごとに専任の担当者が付いて直接やり取りし、ボーナスや贈り物、イベントのチケットなどの特典を用意する。懸念は単純だ。最も多くのお金を落とす顧客は、最も多く負けている顧客であることが多い。顧客を賭けに引き留めるのが仕事の担当者は、やめようとしている人にまで報酬を差し出しかねない。

だからこそ、賭けを減らそうとした顧客についての質問が最も重要になる。読者にとっては、上限を設定したり賭けを控えたりした直後に届く自分向けのボーナスは、特典ではなく警告のサインだ。それは条件付きのボーナスであり、目的はあなたを呼び戻すことにある。

FanDuelから始まった調査

今回の書簡は、同じ3議員がFlutter傘下のFanDuelに対して始めた調査を広げるものだ。今夏、FanDuelのVIP担当者が、フィラデルフィア・フィリーズのブライス・ハーパー選手の個人向け動画を、ギャンブル依存の問題を抱える顧客に送っていたことが明らかになった。議員らは10月6日付でFanDuelのクリスチャン・ジェネツキ最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡で、この顧客が「御社のプラットフォームでの賭けで150万USDを失っていた」(当サイト訳)と指摘した。また、FanDuelの9月24日付の回答も引用した。同社はその中で「過去2年間にスポーツ選手や芸能人のこうした動画を約30本」(当サイト訳)送ったことを認める一方、「顧客に賭けを続けさせるために個人向けの動画やメッセージを使ったことはない」(当サイト訳)と述べていた。議員らは、全動画の写しと各受取人の賭けの詳細を10月20日までに提出するよう求めた。

SBC Americasによると、FanDuelは今週の新たな書簡で、動画を「顧客への感謝のしるし」(当サイト訳)と呼び、賭けを続けさせる目的で送ったことを否定した。SBC Americasによれば、FanDuelはそれ以前にも、VIPプログラムをやめるつもりはないと議員らに伝えていた。Inquirerによると、ハーパー選手は動画サービスCameoを通じて報酬を受けてメッセージを録画したが、FanDuelがそれをVIPの賭け客への報酬に使うとは知らなかったと話した。

予測市場も同じ調査の対象に

KalshiとPolymarketは、州のギャンブル規制当局ではなく、連邦の商品先物取引委員会(CFTC)の監督を受けており、自社の商品はギャンブルではなく金融契約だと主張している。Inquirerによると、書簡は両社とも自社の報酬制度をVIPプログラムとは呼んでいないと指摘している。Kalshiの制度はKalshi Platinumといい、Polymarketはメイカーとテイカー向けのリベート制度を設けている。議員らはさらに「予測市場は、州のギャンブル当局が定めた安全策を公然と無視している」(当サイト訳)と書いた。

KalshiはInquirerに対し、上位のトレーダーは取引量に基づいて管理しており、勝ち負けは考慮していないこと、顧客が負けたときに狙い撃ちの販促はしていないことを説明した。オハイオ州が予測市場について免許事業者に出した警告は最近報じた。

各社のこれまでの反応

6社のうち、まだ質問に回答した企業はない。Inquirerによると、Fanaticsは要請を受け取ったとして「しかるべき時期に回答する」(当サイト訳)と述べ、DraftKingsは書簡を「確認する機会を得たうえで、適切に回答する」(当サイト訳)としている。BetMGMとCaesarsには同紙は連絡がつかなかった。Polymarketの反応は報じられていない。

書簡は、複数の州が同じ慣行を調べているさなかに届いた。10月にはマサチューセッツ州ゲーミング委員会が事業者にマーケティングでのAIの使い方を尋ね、ニューヨーク州はAIで個人向けに最適化した販促を禁じる規則を前に進めた。詳しくはニューヨーク州の提案とマサチューセッツ州の質問に関する記事を参照。DraftKingsはすでにAIによる販促の狙い撃ちをめぐる報道で注目を集めている。米国外では、ギリシャの規制当局が18事業者にVIPに関するアンケートを送っている。

ギャンブルが楽しめなくなったら、アカウントで入金上限や休止期間を設定するか、自己排除を利用してほしい。米国では、全米問題ギャンブル評議会(National Council on Problem Gambling)のヘルプライン1-800-GAMBLERが利用できる。